べっちょない日々

作家の末席を汚しつつ、しぶとく居座る浅田靖丸のブログ

ヌーボーの季節


 今年もボジョレー・ヌーボーの季節がやってきたのである。
 ここ数年、知り合いのイタリアンレストランにて開かれるワイン会で、ボジョレー・ヌーボーをいただくのが慣例になっている。
 今年は11日の開催である。
 楽しみなのである。
 が、ちょっと調べてみると、今年のボジョレーの解禁日は15日であった。
 ワイン会、解禁前じゃん。
 大丈夫なのか?
 ノヴェッロでするのだろうか?(確かノヴェッロの方が解禁日は早かったはずである)
 まあ、ぶっちゃけ、ボジョレーでもノヴェッロでもどちらでも構わない。
 構うのは味である。
 今年の出来はどうなんだろう?
「例年になく良い出来だ」というのは毎年聞く台詞である。
「永遠の愛を誓う」というくらい信憑性のない台詞である。(どんなひどい目に遭ったのか、語り出すと泣きそうになるので詳しくは書かない)

 ヌーボーは、今年のぶどうの出来を確かめ、若さを楽しむものである、らしい。
 私はまだまだ若輩のため、なかなかその「若さ」を楽しむことができない。
 無論、ぶどうの出来など分かるわけがない。
 しかし考えてみると、そのワイン会でも、最初の数杯はヌーボーが出るのだが、それがひと段落すると、急になにやらやたら高いワインや重たいワインが抜かれ出す。
 やはりみな、ヌーボーだけでは、ちょっとなにか物足りないのだ。

 とは言うものの、楽しみには違いない。
 というより、なんでもいいから呑むきっかけが欲しいだけなのかも知れない。